国際水文科学会Tison Award受賞

 地球環境・都市情報グループの沖 大幹助教授、鼎 信次郎講師、 地球水環境グループの楊 大文助教授らが、国際水文科学会(IAHS)の 2003年度のTison Awardの栄誉に輝きました。これは、IAHS初代会長 のTison博士にちなんだ賞で、IAHSによって過去2年間に発表された 若手による優れた論文の中から毎年1編選ばれるものです。1987年に 賞が創設されて以来、日本を含めたアジアからの受賞は今回が初め てです。 受賞論文は、Global Assessment of Current Water Resources using Total Runoff Integrating Pathwaysというもので、2001年3月に 本社会基盤工学専攻を修了した猿橋 崇央氏の修士論文が基礎と なっています。Tison Awardでは、41歳以下の共著者全員でその 栄誉を分かちあうこととなっており、2003年7月7日に札幌で行われた IAHS総会での授賞式には、猿橋氏も久しぶりに姿を見せ、当時 沖研究室でポスドクをしていて現在新領域研究科に職を得た 安形 康助手ともども、それぞれが賞状と賞金1,000ドルを5人で わけた200ドルずつの副賞を受け取りました。

 本論文は、世界 水危機、水資源問題の実態とその将来展望を海外からの受け売 りではなく、自分達できちんと本質を見極めよう、と始めた 研究の基礎となった成果の一端で、その後、人口増加や温暖化 に伴う世界の水需給変化のアセスメントに発展し、また、最近 では、世界に先駆けてVirtual Waterと組み合わされ、世界の 水問題の把握とその対策について新たな視点を与える研究成果 として、国内外の学会に年数回招待講演を依頼される程になっ ています。こうした研究成果を通じて、水という視点から、 国際社会に持続性を構築することに何らかの貢献ができれば、 と受賞者一同思っています。

 

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国際水文科学会Tison Award