現役学生

外部から東大社会基盤学専攻へ入学した方へ、当専攻を選んだ理由や大学院生活について聞きました。
  • Q1 なぜ東大社会基盤学専攻に進学しようと考えたのですか?
  • Q2 今どのような研究をされていますか?
  • Q3 講義や研究室生活はいかがですか?
  • Q4 これから大学院への進学を検討している大学生に向けて一言お願いします

2022年時インタビュー

竹崎 奏詠
九州大学 地球環境工学科 建設都市工学コース 出身
竹崎 奏詠
記事執筆時 修士課程在学中
  • Q1:「局所洗掘による河川橋脚基礎の不安定化問題」に取り組みたいと思ったからです.この課題は,昔から問題視されてはいましたが,近年の豪雨の頻発化・激甚化に伴いより重要視されるようになってきた課題の1つです.私はこの重要性に惹かれましたが,それと同時に,九州大学で取り組んでいた研究(洗掘による防波堤の被災過程を数値解析を用いて表現する)で得た知見および考え方を河川橋脚基礎にも活かせるのではと思いました.そのため,河川橋脚基礎の不安定化問題に取り組んでいる土質/地盤研究室に進学することに決めました.
  • Q2:上述した「局所洗掘による河川橋脚基礎の不安定化問題」の解決に向け実験的検討を行っています.この研究を始めた当初は,実験的検討では数値解析とは異なり,実験をすれば何かしらの「結果」が得られるため研究そのものが容易であると考えていました.ところが,水の流し方,土の構成といった実験条件を少しでも変えると橋脚が倒壊に至るまでのプロセスが大きく変わってくるため,一筋縄では行かないことを痛感しました.一方,研究を進める中で,ある規則性などに気がついた時はその分感動が大きく,やり甲斐を感じます
  • Q3:講義について:視力が元々良くないので,オンラインでの講義は非常に助かりました.また,興味を引く話題が非常に多く,大変勉強になりました.
    研究生活について:東大では実験設備が非常に充実しており,思う存分研究に没頭できる環境が整備されていると思います.とても恵まれた環境で研究ができていることに感謝しています.また,私の場合は,実際に局所洗掘で被災した河川橋梁の現地調査に出向いたりと充実した生活を送ることができています.
  • Q4:上述したように,東大では研究に没頭できる環境が整備されていると思います.大学院から別の大学院に進学するには結構な勇気が必要ですが,非常に充実した研究生活を送ることができます.是非チャレンジしてみてください.
岩井 駿介
横浜国立大学 都市科学部 都市基盤学科 出身
岩井 駿介
記事執筆時 修士課程在学中
  • Q1:学部で土木を学び、国際的に直面している老朽化するインフラの点検・維持管理の課題に関心を持った私は、点検の在り方に革新をもたらそうとしている研究室が東大社会基盤学専攻にあることを知りました。社会の最前線の動向を肌で感じながら、社会課題の解決に貢献したいと思い進学を決めました。 社会基盤学で取り扱われる内容は多岐にわたり、様々な専門領域が総合化した専攻です。OB,OGの方々が多彩な分野で活躍しているように、様々な専門性と視座を持った人と仲間になることができる東大社会基盤学専攻の魅力にも惹かれました。
  • Q2:現在、膨大な数の橋や道路などのインフラの老朽化によって社会資本の安全性が脅かされています。 私はインフラの点検・維持管理の在り方を変えようと、直接目では見えない構造物内部の状態をレーダを用いて高解像度で透視しようとしています。 レーダから取得される反射波はアンテナ特性や複数の物体反射による干渉で非常に複雑です。そこに埋もれている普通では無視されるような、しかし確定的に有意な反射境界を、解析学的信号処理を駆使してあぶりだすことによって、誰が見ても分かるような透視図を作ることが私の研究目的です。
  • Q3:所属専攻の授業だけでなく、他の学部・専攻の授業も含めて幅広く履修できることが東大の特徴です。 あらゆる視点から社会基盤学の位置づけとアプローチを考えるきっかけになり、昨今で求められる分野横断的な思考が身に付きました。 研究室生活においては、毎日議論してくださる先生と、尊敬する研究室の仲間達に囲まれて非常に刺激的な毎日を送っています。常日頃ホワイトボードを囲んで白熱した議論が繰り広げれられています。 私が所属している研究室は附置研究所の一つである生産技術研究所にあり、そこでも様々なイベントを通じて工学を中心とした最先端の研究を行っている他分野の先生や学生の方々とのコミュニティがあり、最高の環境で研究ができていると実感しています。
  • Q4:東大社会基盤学専攻は実際に入学しなければ分からないほど、たくさんの機会や刺激的な環境を私たちに提供してくださいます。社会課題解決を通してやりがいを感じる人、向上心、好奇心、探求心が人一倍強い人、世界に発信できる力をつけたい人と切磋琢磨しあえる事を楽しみにしています!